~「一隅を照らす」をあなたのお手元に~

~「一隅を照らす」をあなたのお手元に~

一隅を照らす

 

「一隅を照らす」とは、天台宗を開かれました伝教大師・最澄さまのお言葉です。

「一隅」とは今あなたがいる、その場所をあらわします。

あなたが、あなたの場所に置かれている場所や立場で、最善を尽くし光り輝くことであなただけでなく、

あなたのまわりにいる人が、そして、町や社会全体が照らされます。

つまり、日本を世界を、やがて地球をも照らすことに繋がるのです。

ぜひ、あなたの「一隅」から世界を照らしましょう。ひとりひとりが輝き合い、手を繋ぐことができれば、

みんなが幸せになり、素晴らしい世界が生まれることでしょう。

 

さて、今回一隅を照らす運動総本部さまのご依頼で一隅を照らすポスターの作成に携わらせていただきました。現在全国の天台宗のご寺院さまに配布されておりますので、法住寺以外でもご覧いただけますが、お手元でもすぐに見ていただけるように原本をPDFに変換致しましたので、携帯の待ち受け、パソコンの背景等…さまざまな場面でご使用くだされば幸いです。

せっかくの機会ですので、そのポスターの意味をご紹介したいと思います。

お地蔵さまが上下に描かれていますが、実は下のお地蔵さまは池に映った姿となります。

お地蔵さまに譬えられた「自分」がニコニコと笑顔輝く姿は、まわりにいる他人(ひと)にもその輝きを照らすことをあらわし、逆にそうでなければ、暗い闇が他人(ひと)を照らしてしまいます。まわりにいるお地蔵さまがニコニコしているのは、自分自身が輝いているからで、その姿は嘘偽りなく池に映ります。

人と他人(ひと)が関わり合い共生していかなければならない現代社会で、みんなが幸せになるにはどうすればいいか・・・。

個人の意義と価値を重視されるようになった近年、解釈の仕方を間違えれば、ひとりひとりが住みにくい社会になってしまいます。むしろ、なりつつあるのかもしれません。しかし、現代社会ではその事実と向き合うことなく、ただ臭いものに蓋をするだけで根本となる原因を探ろうとしません。これまで気付かなかったことがそういった当たり前な社会を作り上げてしまったのです。もちろん、自然と人間の関係も同じです。

最澄さまが平安時代に残された「一隅を照らす」という言葉がなぜ令和の時代にも人のこころに通じるのか…。

それはいつの時代であっても、幸せとはみんなで作り上げていくものだからです。

背景に描かれた太陽と月はいつの時代もどのような時にもということをあらわしております。

 

さて、あなたはどのような一隅を照らされるでしょう。   合掌